今年4月から施行される新しい在中外国人駐在員向けの制度「外国人来華工作許可」が、上海の日本人駐在員の間でも話題になっています。

中国で働く外国人駐在員は、政府の定めた評価基準でABCの3種類に分類されることになります。

また中国語能力もこの評価の基準になるため、最近はHSK対策コースのお申込みも多くなってきました。

今回は上海で働く皆さんにも影響がある、この「外国人来華工作許可」について説明したいと思います。

外国人来華工作許可とは?

「外国人来華工作許可」とは、中国に優秀な外国人人材を引き寄せるため、今までの「外国人入境就業許可」「外国専家来華許可」を整合した新しい制度で、2017年4月1日から施行予定です。

それにともない、中国に居住する全ての外国人を、Aランク(ハイレベル人材)、Bランク(専門人材)、Cランク(一般人員)に3分類して、居住の奨励、制御、制限がされるようになります。

外国人人材のABCランクとは?

今後、中国在住の外国人は以下の評価点数によって、ABCの3種類に分類されるようになります。

abc_rank

Aランク(ハイレベル人材)
居住地域に明るい未来をもたらす優秀な人材のことで、居住を奨励する。

Bランク(一般人材)
国内市場の需給や発展に応じて増減させていく人材のことで、居住を制御する。

Cランク(一般人員)
臨時的、季節的、及び技術を伴わないサービス業などに従事する外国人で、今後は国家政策に基づきながら、居住を厳格に制限していく。

ABCランクの評価方法

ABCランクを決める評価点数には、年齢、学歴、中国語レベル、年俸、勤務日数、勤務地、その他の基準があります。

以下の表のように、それぞれの基準に従って評価を行い、その評価点数の合計点数で外国人人材のランクを決定します。

abc_criteria

ABCランクを上げるには?

中国での居住を制限されると、中国でのビジネスに支障がでます。ではABCランクを上げるにはどうすればいいのでしょうか?

対策としては、できないこと、会社ができること、個人でできることの3種類にわかれます。

まずできないことは、年齢、学歴、その他(有名大学卒、有名企業所属)です。これらは変えることができません。

あと会社ができることは、年俸、(中国での)勤務日数、勤務地です。勤務地を変えることは難しいですが、年俸や勤務日数は調整できますね。

最後に個人でできることは中国語レベルの向上です。

その基準となるのは、HSK(漢語水平考試)と言われる外国人向けの中国語レベル確認試験の取得級です。

HSK(中国語:漢語水平考試)とは?

もともとHSKは外国人が中国の大学に留学するための中国語能力を測る試験で、英語圏のTOEFLのようなものです。

HSK(漢語水平考試)ウィキペディア

外国人向けに中国政府が認める中国語の資格で、総合的な中国語能力を問われる試験なので、今回の「外国人来華工作許可」にも適用されました。

まとめ

「外国人来華工作許可」の中国語レベルにおける、最高基準のHSK5級以上を持っているのと、何も持っていないのとでは10点も違ってきます。

HSKで高得点を取得するには、他の語学資格の試験と同様に、効果的な勉強法と受験テクニックがあります。

当センターではできるだけ早く5級取得まで上達できるように、上海駐在員の皆さんの中国語学習をしっかりサポートさせていただきます。