今年の上海の大学入試「高考」(gao1 kao3)はやっと終わりました。中国の高校生にとって、大学入試は人生で一番の戦いみたいなものです。
試験が終わった後、各科目の問題の中で一番話題となったのは、国語の作文テーマである「しきたり」=「老规矩」(lao3 gui1 ju3)です。
中国でも日本と同じように、いろいろな「しきたり」があります。
例えば、若者は目上の人に挨拶する、余計なおせっかいをしない、笑う時は歯を隠す、話す時は大声を出さない、立つ時はきちんと立つ、座る時はきとんと座る、他人の家では勝手に物を触らないなど。
それら当たり前のことが、最近ではだんだん忘れられてきたので、次世代の人々が「しきたり」を取り戻す必要があるかどうか、よく討論されています。
ちなみに中国では、こんな「しきたり」を表す言葉があります「可以骑马,不能抬轿 」(ke3 yi3 qi2 ma3,bu4 neng2 tai2 jiao4)。
普通に読むと、「馬に乗るのはいいけど、籠を持ち上げるのは駄目」という意味ですが、これは一体どんな「しきたり」を表しているのでしょうか?
実は食事の時に、箸で料理を挟む「しきたり」を表しています。
馬に乗る時は両足で上から馬をしっかり挟み、籠は下から上に持ち上げるのと同じように、食事の時に上から順番に挟むのはいいけど、下から挟むのは失礼ということです。
その他、昔から伝わる「しきたり」の中国語も紹介します。
笑う時は歯を隠して、話す時は大声を出さない
「笑不露齿,言不高声」(xiao4 bu2 lu4 chi3,yan2 bu2 gao1 sheng1)
立つ時はきちんと立ち、座る時はきとんと座る
「站有站相,坐有坐相」(zhan4 you3 zhan4 xiang4,zuo4 you3 zuo4 xiang4)
記事協力:袁老師(上海中国語学校・コラボラーニングセンター)