今回は、前回に引き続き「トランスフォーマー3」(変形金剛3)の話題です。

この映画の内容や3Dの迫力はもちろんですが、もう一つ注目されていたのは映画内の中国ブランド広告です。

中国企業では以下の4社が広告主になっていて、ウワサでは每秒6000万元(約7億3000万円)という広告費も上映前から評判になっていました。

伊利=牛乳
聯想(Lenovo)=PC
TCL=テレビ
美特斯邦威(Metersbonwe)=カジュアルウエア

中でも特にスゴイ(?)のが「伊利」の広告。

最初はバンブルビー(大黄蜂)に伊利の牛乳を飲ませることで交渉していたらしいですが、トランスフォーマーは牛乳を飲まないので却下されたとのことです(笑)

その後、さらに交渉した結果、ストーリーを修正して、新たに作った華僑役の男性が牛乳を飲むことで合意。

約10秒間も伊利牛乳の中国語ロゴが写っていて、しかも以下のようなセリフまで入れてもらったので、ある意味スゴイ交渉力です。(4社とも同じ広告代理店)

I’m not talking to you until I finish my Shuhua milk.
让我先喝完舒化牛奶再跟你说(舒化牛乳を飲み終わったら、あなたと話すから)

※「舒化牛乳」とは牛乳に含まれる乳糖(ラクトーゼ)という成分を調整した牛乳。

このシーンはネットでも評判になっていて、その男の可哀想な結果は、伊利の牛乳を飲んだからというブラックジョークも出回りました(笑)

今やハリウッド映画では、映画内の広告だけでなく、広告のためにストーリーまでも変わってしまう時代なんですね。

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