もう12月になりましたね。中国では冬になると「冬令進補(dong1ling4jin4bu3)」という習慣があります。

冬令進補というのは、中国医学の考え方で、冬場にしっかりと体を補っておけば、その春以降1年間ずっと健康でいられるというものです。

例えば免疫力が弱っていて、風邪を引きやすい人とか、慢性疾患が持っている老人とか、冬に自分の身体の状況に合わせて、しっかりと冬令進補しておけば、春になる時に効果を感じられます。

冬令進補は「食補(shi2bu3)」と「薬補(yao4bu3)」の二種類に分かれています。

「食補」とは、栄養や効能がある食物を食べることで、抵抗力を高めて、健康になるという考え方です。

効果ある食物は、その性質によって「温熱性」「寒凉性」「平性」に分かれます。詳しくは以下の百度百科を参考ください(中国語です)。

百度百科「食補」
http://baike.baidu.com/view/245712.htm

また「薬補」とは、その名のとおり薬(漢方薬)を服用することで、体の調子を整え、抵抗力を高めて、健康になるという考え方です。中でも最近は膏方(gao1fang1)がすごく人気が高いです。

膏方とは、漢方医や漢方薬局で健康状態を診断してもらって、自分の体にあわせて処方してもらうオーダーメイドの漢方薬でです。冬至前後から大体2ヶ月間くらい毎日続けて服用します。

もともとは高齢者がよく使っていたものですが、最近は20代から30代のホワイトカラーもよく服用してます。仕事が忙しくて、なんとなく身体の調子が思わしくない方には、特にお勧めです。

記事協力:郭老師(上海中国語学校・コラボラーニングセンター)